【CL】ユーベを圧倒。今季のバイエルンが強い理由は?

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by Getty Images

 個人成績を見るとマンジュキッチが15得点でリーグ3位、次いでミュラーが12得点で6位。もちろん悪くはないが、特に目立った数字とは言えない。特定の得点源を持たないということは、逆にどこからでも得点ができるということの証。シュバインシュタイガーやラームと言ったドイツ代表の主力を抱えてはいるが、彼らの個人能力でサッカーが行なわれているわけでもない。ピルロを消されて攻められなくなったユベントスのようなことが、今のバイエルンには起こりえない。

 高い能力の選手が集まるにもかかわらず、個に頼る必要がない。このあたりは2季目を迎えたハインケスの戦術と戦力がかみ合っているからだろう。

 スペインの2強を倒すとしたらバイエルン。そんな評価が一般的になりつつある。もちろんアウェーで圧倒しながらホームで敗れた決勝トーナメント1回戦、アーセナル戦のようなこともある。予断は許さないが、それでも穴が見つからないのが今のバイエルンだ。

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