【イングランド】W杯予選で格下とドロー。「信頼」なきスリーライオンズ (3ページ目)

  • 鈴木英寿●文 text by Suzuki Hidetoshi
  • photo by Getty Images

 この試合を解説したロイ・キーン(元マンチェスター・ユナイテッド)が「後半のイングランドの出来の悪さには驚いた」というほど、前半のパフォーマンスとは大きな差があった。アウェー2連戦による疲労もあったのだろう。プレミアリーグはウインターブレイクを挟まない、過酷なリーグである。ただ、それにしても、後半の押し込まれ方は、FIFAランク4位のイングランドに相応しいものではなかった。『タイムズ』紙が勝利のカギと評していた「バランス」は、実にあっさりと崩壊したのである。

 1-1。イングランドはグループHで首位に立つチャンスを、あっけなく逃した。並の代表チームであれば、アウェー2連戦の1勝1分は、良しとすべき結果かもしれない。だが、今のイングランドには、国民を納得させる「信頼」が必要なのだ。

「やはりこの結果は、リオ・ファーディナンドのような経験のある選手がいなかったのが影響した?」

 試合後、記者団にそう聞かれたジェラードは、顔をそらせながら「それは違うと思うけど……」と言うのが精いっぱいだった。今回も質の高いプレイを披露することができず、「おなじみのイングランド」と揶揄され続けるスリーライオンズ。彼らが信頼を得るときは、いつの日か――。

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