【クラブW杯】チェルシーの「個の能力」を上回ったコリンチャンスの「チーム力」 (3ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by Fujita Masato,Sano Miki

「準決勝、決勝とゴールできたことにとても満足しているが、チームが優勝できたことが何よりうれしい。我々は100%以上の力を出し、優勝にふさわしいプレイができた」

 現在、世界のサッカー界がヨーロッパを中心に動いていることは間違いない。世界中の優れた選手が、よりレベルの高いプレイ環境を求めてヨーロッパへやってくる。ブラジルがいかに「ヨーロッパでプレイしていた選手が戻ってきているし、ネイマールのような若手も台頭している」(カッシオ)とはいえ、まだまだその差は大きい。

 だが、サッカーは優れた選手さえ揃えれば勝てるというほど単純なものではない。今大会でヨーロッパ勢による6連覇が阻まれたことは、何よりそれを証明している。チテ監督が誇らしげに語る。

「どんなに選手個人がよくても、チームワークはそれを上回る。仲間のためにプレイしようと、協力し合うことが大事なんだ。今日コリンチャンスがやったことが、まさにそれだ」

 戦前の予想を考えれば、意外と言ってもいい結果である。だが思いのほか、そこに番狂わせの印象はない。

 それほど見事なコリンチャンスの完勝だった。

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