【ドイツ】香川真司マンU移籍発表、ドイツ国内の反応は? (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • 藤田真郷●写真 photo by Fujita Masato

 香川の元同僚フンメルスは、自らのサイトに「残念だけど、僕らの小さな日本人に幸あれ。またすぐに、チャンピオンズリーグでドルトムントでプレイする時が来るよ」と、愛情溢れる惜別のコメントを寄せた。また、ドルトムントのフェイスブック上の公式ページでは「ありがとうシンジ!」と題し、マイスターシャーレを掲げる香川の写真とともに、クラブ関係者のコメントを掲載した。ドルトムントというクラブにとって香川がどれだけの存在だったかを、一目で知ることができる。

 大阪からドルトムントへ渡ったのはわずか2年前のこと。その時の移籍発表会見では、早くも「ドルトムントは僕のステップ」と言い放ち周囲を驚かせた。シーズンが始まるとその言葉通りに活躍し、さらに周囲を驚かせたのがまるで昨日のことのようだ。

 昔も今も変わらない香川の最大の夢は、バルセロナでプレイすることだ。香川自身は、現時点でその夢を実現するのは「厳しい」と認識しており、「チャンピオンズリーグのベスト8常連くらいで、国内リーグの優勝争いができるところ。それ以上でないと、わざわざドルトムントを出る意味はない」と口にしてきた。 

 今回のマンチェスター・ユナイテッドへの移籍は、ドルトムント入りの時とは比べ物にならない衝撃が走った。だがこの1年間を振り返れば、ここに狙いを定めて実行に移した感すらある。おそらくこれも、彼にとってはステップアップのうちの一歩にすぎない。2年前と同様、軽やかにその一歩を踏み出すに違いない。

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