【EURO】スペイン代表は「ほぼバルサ」。タレントぞろいの各国ミッドフィルダーたち (2ページ目)

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 そして、そこに左利きのエジルが入ることで、非常にいいアクセントになっている。

 エジルはスペースに流れてボールを受けることができ、レアル・マドリードでその実力を証明しているように、チャンスをうまく作り出していく選手で、しなやかな独特の「間」を持っている。「剛」のイメージが強いドイツにあって、「柔」のエジルがつくりだすリズムがポイントになってくるだろう。

 そのほか、オランダの中盤にも、相当いいメンバーがそろっている。スナイデル、ロッベン、ファン・ボメル、ファン・デルファールト、カイト、デヨング、アフェライとタレントは申し分ない。ファン・マルバイク監督は先発を選ぶのがたいへんだろう。あとはチームとしてのまとまりがどこまでできるか。オランダはW杯南ア大会で準優勝という悔しい思いをしているだけに、モチベーションは高いのではないだろうか。

 問題はオランダの入ったグループBが非常に厳しいグループであること。ドイツ、ポルトガル、デンマークは、いずれも簡単な相手ではない。すべての試合が決勝戦のようなカードであり、どこが勝ち上がってもおかしくない。

 スペイン、ドイツ、オランダともに、中盤はケガ人をほとんど出していないことも大きい。そう考えると、イングランドは主力となるはずのランパードやバリーが負傷で欠場することになったことで状況はやや厳しく、戦力ダウンは否めない。アシュリー・ヤングら若手が台頭できるかどうか。

 中盤のプレイヤーということでは、そのほかにイタリアのピルロ、フランスのリベリー、チェコのロシツキーと、注目選手はまだまだ多数いる。これだけ多くの優れた選手が熾烈な戦いを繰りひろげるユーロの中盤の攻防をいまから楽しみにしている。

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