【ドイツ】香川真司が語った「ドルトムント序盤戦の苦闘」 (4ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • 木場健蔵●写真 photo by Koba Kenzo

 そしてさらにそこから中3日で迎えたシャルケとのダービーマッチ。バイエルン、アーセナルとの対戦と同じか、もしかしたらそれ以上にドルトムントにとって大事な試合だった。だが香川はベンチスタート。78分からのわずかな出場に留まった。それまではベンチスタートでも明るい表情を見せていた香川が、悔しさをあらわにした表情を見せた。

「悔しいですよ。先発で出たかったです。別に調子が悪いわけでもなんでもない。ただ、この試合では自分のようなタイプではない、力強い選手が必要だと監督が判断したのだと思う。そのメンバーで結果も出たわけだし、チームの強さは感じる」

 12月、ウインターブレイクを前にした第16節カイザースラウテルン戦。香川は少し元気を取り戻していた。

「今年は残りあと1週間? オフをモチベーションにがんばります」

 笑いながらもこれは本心だろう。

「そういうモチベーションって大事だから。今年は難しい1年だったし、来年、2012年はリセットしたいから、そのためにも残りの試合でがんばりたい」

 ここまで香川はわずかに4得点。苦しんだ前半戦がようやく終わる。そんな心境だったに違いない。

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