【ドイツ】香川2ゴールでドルトムント大勝、「気持ちに結果がついてきた」 (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text Ryokai Yoshiko
  • 木場健蔵●写真 photo by Koba Kenzo

 前半のドルトムントは先制を許し、ようやく追いついて折り返す。

「相手がいいのではなくて、自分たちが良くなかった。前半は自分たちが集中を欠いていて、そのことは分かっていた」

 そして迎えた後半。47分、香川の勝ち越し点が生まれる。FKから始まったチャンス、香川はゴール左前からの浮き球のボールを逆サイドで待ち受ける。右足ダイレクトで捉えたボールは狭いニアサイドをすり抜け、ゴール右隅に突き刺さった。狙い澄ましたゴールは、中央で味方の選手が触らなかったからこそ生まれたものでもあった。

「珍しくレバンドフスキーがスルーしてくれた。いいボールがきたので、しっかり当てることだけを意識しました」

 その後もレバンドフスキーの3点目の起点となり、ギュンドアンの4点目をアシスト。勝利がほぼ確定したあとには、5点目を再び自ら決めた。それはサイドバックまでが絡んだ、ドルトムントらしい「練習通り、イメージ通り」の攻撃だった。香川が右SBピスチェクにパスを出し、そのままゴール前へ駆け抜けると、ピスチェクからのパスが相手ディフェンダーにあたってちょうど香川の前にこぼれる。香川は難なくこれを押し込み、直後に交代した。

 実はリーグ戦、アウェーでの得点は、今季の初得点となったハノーバー戦以来のことになる。

「そのことは分かっていた。今日は決めると強く思っていた。前半からチャンスがあるとは思っていたし、ハーフタイムにも得点を決めようと思った。気持ちに結果がついてきてよかった」
 
 今季11得点目にも、香川に浮かれる様子はなかった。

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