【ドイツ】ケガから復帰した香川真司、代表招集に見せた覚悟 (2ページ目)
具体的には明かさなかったが、香川本人が感じる程度にはクラブにも抵抗感があった。それでも結局はルールに従ったということだろう。代表招集を避けるために戦列復帰を遅らすということはなかった。
何より重要なのは、周囲の思惑がどうであれ、代表招集を受けた香川がとてもうれしそうな表情を見せていたことだ。
「気持ちの切り替えなど、難しいところは正直、ある。ケガを乗り越えたばかりだから、次の試合は切り替えて行かないと。でも、それができて結果を残せてこそトップの選手だと思う。自分にとって経験の上で必要だと思う」
と、覚悟は決まっているようだった。
その香川はハノーバー戦も十分な活躍を見せ、現地報道の評価も高かった。
現在のドルトムントは、もうひとりの攻撃の核であるゲッツェが負傷中。かわりに右サイドはブラシコフスキーがつとめている。ゲッツェがいれば香川と分散してボールが供給されるが、彼がいない分だけ、香川中心に攻撃が始まる。ゲッツェ不在でどうなることかと思われたドルトムントだが、逆に香川は生き生きと縦横無尽にピッチを駆け回っている。
この日も前半から決定機を作り、得点にこそなっていないが、後半27分にはドリブルからギュンドガンに決定的なラストパスを出している。2-1で迎えた後半36分には、右サイドからパスを受けると、ドリブルで中央から左へ流れ、フリーの状況を作ってシュートを放った。これはGKが正面でキャッチしたが、自分が得点するという強い意志が見えるシーンはこの他にも多くあった。動きにキレもあり、存在感を放っていた(結果は3-1)。
負傷を抜きにすれば、今の香川に心配な要素などひとつもない。
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