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【Jリーグ連載】ヴェルディでトップチーム昇格を果たせなかった選手の進路 関東以外の大学を勧められた選手の場合

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki

東京ヴェルディ・アカデミーの実態
~プロで戦える選手が育つわけ(連載◆第23回)

Jリーグ発足以前から、プロで活躍する選手たちを次々に輩出してきた東京ヴェルディの育成組織。この連載では、その育成の秘密に迫っていく――。

東京ヴェルディのアカデミー「卒業」後の進路について語る横山暁之 photo by Fujimaki Goh東京ヴェルディのアカデミー「卒業」後の進路について語る横山暁之 photo by Fujimaki Gohこの記事に関連する写真を見る 横山暁之は現在、ジェフユナイテッド千葉でプレーしているが、東京ヴェルディのアカデミーを"卒業"後、すぐにプロサッカー選手になれたわけではない。

「ヴェルディで育った子っていうのは、ヴェルディでしか身につけられないものをしっかり身につけ、そこに何かの刺激がプラスされて、プロの世界に入っていく子が多いのかなっていうのは感じます」

 ヴェルディ・アカデミーのヘッドオブコーチングを務める中村忠は、以前のインタビューのなかでそんな話をしていたが、横山の歩みは、まさに中村の言葉と合致する。

 自ら「中学、高校とほとんど試合に絡めなかった」と認める横山は、言うまでもなく、ユースチームからのトップ昇格を果たせてはいない。

 そこで横山は、当時のユースチーム監督、冨樫剛一と話し合った。もちろん、「大学経由でプロになる」という前提での進路相談である。冨樫もまた横山の希望をくみ、次なる道を考えてくれた。

「ただ、自分がまだまだ子どもだったので、なぜ自分はその大学に行きたいのかっていうのが明確ではなくて......」

 横山はそう言い、苦笑しながら続ける。

「うちの両親は教育者(教員)だったので、名前のある大学に行ってほしいみたいな希望もあって、自分も何も考えずに、ただ『法政大学や筑波大学へ行きたいです』っていうだけでした。冨樫さんに『なぜその大学へ行きたいのか』と聞かれても、『いや、もう有名な大学だし......』みたいなレベルだったと思います」

 だが、冨樫はそんな横山を決して見放すことなく、「サッカー選手になりたいんだよね?」「どうやってサッカー選手になるの?」「そのために大学で何を学びたいの?」と、一つひとつ諭すように話をしてくれた。

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