コロナ対応でルール定まらぬJリーグ。川崎・鬼木監督「本当は勝って、いろいろと話せたらよかったんですが...」 (3ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

次節で首位チームと直接対決

 負け惜しみになるから多くを語れない。それでも、鬼木監督の言葉からは万全の状態で試合のできなかった悔しさがにじみ出ていた。

 一方、いずれも意図した形からゴールを重ねた浦和のパフォーマンスは讃えられるべきだろう。得点力不足に苦しんだシーズン前半の不振を払拭し、これで3連勝と上昇気流に乗っている。

 もちろん川崎もコロナを言い訳にせず、手負いの状態で試合に挑み、自らの力不足を認めている。だから外野がとやかく言う必要はないのだが、この状況で本当に試合をしてよかったのかという疑問は大いに残ったし、読後感の悪さは否めなかった。

 ただひとつ確かなのは、この敗戦で川崎の3連覇に黄信号が灯ったということだ。

 5位に順位を下げた川崎は、この日、鹿島アントラーズとの直接対決を制した首位・横浜F・マリノスとのポイント差が11に広がった。川崎は消化試合数がふたつ少ない状況なので、この2試合をともに勝つことができれば、その差は5ポイントとなるが、それでも残り試合数を考えれば、決して小さくないディスアドバンテージである。

 幸か不幸か、首位チームとの直接対決が今週末の8月7日に開催される。おそらくこの試合は川崎にとって、3連覇への分水嶺となる。願わくば、万全の状態で臨んでほしい。結果はどうであろうとも。

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