「日本人よりハードワークの外国人」「チームで浮かないスピードスター」平畠啓史さんが今季J2で気になる選手を紹介 (3ページ目)

  • 池田タツ●取材・文 text by Ikeda Tatsu
  • photo by Getty Images

"こてこて"にやらないけどうまい

チアゴ・アウベス
(モンテディオ山形/MF/177cm、72kg)

 この選手うまいんですが、"こてこて"にやらないんですよね。「俺うまいでしょ」みたいなひけらかす感じはなくて、普通に技術を出す。あまりわがままな感じも出しません。

 ベガルタ仙台とのみちのくダービーでは、最前線のワントップで使われた時も変わらずうまさを見せていました。前からいい選手だと思っていましたが、その試合でよりうまさを感じましたね。

 組織のなかで浮かずに、自分の技術を活かせる選手。山形はケガ人が多く出た時期があり、選手構成が大変になっていましたが、そのなかでチアゴ・アウベス選手は、使われるポジションを変えながらもうまさを出していますね。

チームカラーに合った外国人選手

ミッチェル・デューク
(ファジアーノ岡山/FW/186cm、84kg)

 体が強くてハードワークできる選手。岡山に来る前から、岡山に合っている選手だとずっと思っていたんですよ。

 そのチームのカラーに合った外国人選手を連れてくるというのは、本当に大事なことですね。どこのリーグで何点とったとか、ブラジルの有名なクラブにいましたとかじゃなくて、そのクラブに合う外国人選手。

 デューク選手は、チームのやり方もそうなんですが、岡山のお客さんが"ファジアーノ岡山で見たい選手"という感じがします。泥臭いけど頑張ってプレーするとか、ぎりぎりだけど体を張って飛び込むとか、走って守備に戻ってアタックするとか。

 清水エスパルスの時も、外国人選手っぽい圧倒的な技術で黙らせるというより、日本人選手よりもハードワークする泥臭さを見せていました。90分バランスよく戦うというより、80分で力尽きても頑張って走って守備をするみたいな。お客さんも感情移入して「頑張れ!」ってなってましたよね。

 だから岡山に入ると知った時は、絶対合うと思っていました。いい選手が来て、本当にウィンウィンの関係だなと思います。

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