F・マリノスの独走を止められるチームはどこだ。好調サンフレッチェを難なく撃破、もはや隙は見当たらない

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

フロンターレの強さを彷彿

 もうひとつは、選手層になるだろう。

 広島は連戦下でも、ほぼ同じメンバーが試合に臨んでいる。一方の横浜FMも前節からスタメンをふたり入れ替えただけだが、ベンチメンバーにもレギュラークラスがずらり。実際にこの日は、押し込まれた状況でピッチに立った小池龍太、仲川輝人、宮市亮が試合を決定づける2点目、3点目に絡んでいる。

「自分たちは常にアグレッシブで攻撃的なサッカーを求めている。交代で出る選手がよりアグレッシブさ出していくことを大事にしている。今夜は中川、小池、宮市がインパクトのあるプレーを見せてくれた」(マスカット監督)

 ほかにも成長著しい藤田譲瑠チマ、10番を背負うマルコス・ジュニオール、さらには長期出場停止を強いられているもののすでに7得点を挙げているアンデルソン・ロペスの存在もある。

 確かなスタイルとクオリティ、そしてタレント力を備え、刺客と見られていた広島を難なく撃破した横浜FMに、もはや隙は見当たらない。これで6連勝を達成し、2位の鹿島アントラーズに5ポイント差をつけ、早くも独走態勢を築きつつある。

 過去2年の川崎フロンターレがそうであったように、このチームをどこが止めるかが、残りのシーズンの焦点となるだろう。

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