P・ウタカ、パトリック、レオ・シルバ...主力外国人選手の顔ぶれが変わらない現状をどう見るか

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 藤田真郷●写真 photo by Fujita Masato

 何の働きもせず、億単位を稼いで帰国する外国人選手もいる。明らかに強化の失敗の場合も少なくない。これは深刻な問題で、有望な日本人の若手選手がチャンスをふいにし、チームの屋台骨まで傾かせることになる。

 ヴィッセル神戸は「ブラジルの将来を担う」という触れ込みのFWリンコンを年俸1億円近く、約3億円の移籍金で獲得した。しかし昨シーズンは1点、今シーズンは0点。天性のスピードは特別だが、プレーが習熟しておらず、その価値は1年で暴落している。

 ベテランの外国人選手が目立つ理由は、新人外国人選手が"上書き"できていないからでもあるだろう。コロナ禍の2年半で新たに入団した外国人選手は、ほとんど成果を挙げられていない。それはクラブのマネジメントの問題でもあり、リーグ人気にもつながる問題でもある。

 すでにJリーグ4年目になるレアンドロダミアン、ジェジエウという川崎フロンターレのふたりに「新鋭感」が残る。外国人選手の顔ぶれは、リーグの実態を反映する。

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