清水エスパルス・片山瑛一「勉強もスポーツもできるイメージがプレッシャーだった」学生の頃。親は「勉強しすぎじゃない?」とも (3ページ目)

  • 門脇 正法●取材・文 text by Kadowaki Masanori

 川高に進学した片山は、ある現実に直面することになる。

「入学してみたら、勉強では全然敵わない人たちがたくさんいたんです。中学では勉強でも一番をとりにいこうという気持ちが強かったんですけど、高校に入ったら到底敵わない人が多くいる環境だったんですよ。もう勉強の順位を人と争うのではなく、自分のなかでの納得感が得られるところを目指す感じに変わっていったかなと思いますね」

 川高時代の片山にとって、勉強とスポーツをどのようなイメージで両立させていたのだろうか。

「僕のなかでは両立のイメージは全然なくて、基本的に部活や友達と遊ぶこともたくさんしていました。それを我慢しないで、余った時間で勉強していた感じで。限られた時間でどれだけ成果を得られる勉強をするかというほうに力を入れていましたね。勉強の量を頑張るのではなく、部活、友達と遊ぶ、趣味に割く時間以外のところでしっかりと成績を確保できるようにといった意識でやっていたかなと。

 勉強に関しては、テスト前は『マジでヤバイ!』という感じ、そのギリギリ感を楽しんでいたというか、いかにしてギリギリの自分である程度の点数をとれるかという駆け引きを楽しんでいたかなと(笑)」

 サッカーのほうはどうだろうか。

「もちろん、サッカーはすごく一生懸命やっていました。だけど、別にプロを目指しているような環境でもなかったし、ただサッカーというスポーツが好きで一生懸命頑張って、チームとして強くなっていきたいと考えていました。野心とかそういうのはなくて、純粋に好きなスポーツに対する熱量をかけていました。どうしたらうまくなるのかということより、ただチームメイトと楽しくサッカーをすることに時間をかけていたなと思います

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