清水エスパルス・片山瑛一「勉強もスポーツもできるイメージがプレッシャーだった」学生の頃。親は「勉強しすぎじゃない?」とも (2ページ目)

  • 門脇 正法●取材・文 text by Kadowaki Masanori

文武両道に「変なプレッシャーを感じた」

 中学生になると、片山のなかで「文」と「武」の比重が変わってきたという。

「中学の時は、学業のほうにすごく力を入れていました。小学生の時から勉強もスポーツもけっこう真面目にやっていたので、中学でも他の人から勉強もできるし、スポーツもできるって思われていたみたいで。そのイメージがちょっとプレッシャーになった部分があったかもしれません。

 それで中学では、定期テストを頑張った思い出がありますね。空いている時間があれば勉強していました。親に『勉強しすぎじゃない?』って言われるほど。たぶん、あの頃は勉強とスポーツの両立というところで、変なプレッシャーを感じていたと思います」

オンライン取材に応じた片山オンライン取材に応じた片山 埼玉県の西部・南部地域を基盤とする塾「トーゼミ」にも通い、日々勉強していた片山の成績は学年でトップクラス。一方、サッカーのほうはどうだったのだろうか。

「県大会で優勝するようなレベルではなかったですけど、地域で見たらサッカー部自体は結構強いほうには入ったのかなと思います。僕よりうまい選手はたくさんいましたし、僕は飛び抜けているような選手じゃなかったですね」

高校選びのポイントは近さ?

 中学3年の受験時、片山が進学先として狙いを定めたのが、地元の県立川越高校(通称・川高)だった。この川高(かわたか)は、毎年東大・京大だけでなく、全国の国公立大学や早慶MARCHに多くの合格者を輩出する埼玉県で有数の公立進学校として知られている。やはり大学受験を考慮して川高を選んだのだろうか。

「実は、自転車で行けるからなんです(笑)。中学生くらいって育ってきた環境、コミュニティが基本で、活動範囲がコンパクトじゃないですか。だから、自転車で通える川高しか考えていなかったんです」

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