興梠慎三、浦和での「一生忘れない」悔しい出来事。新天地・札幌では「ひざが治れば20点は取れる」 (2ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • photo by (C)2022 CONSADOLE

---- 昨季までは浦和の選手として、ミシャ率いる札幌と対戦していたわけですけど、対戦チームとしての札幌にはどういった印象を持っていましたか。

「めちゃくちゃ強かったですよ。出来上がっているチームですし、すごくやりにくかったです。みんな面白そうにやっているなって、若干うらやましくもあり(笑)。

 一度、札幌戦でPKの場面があったんですけど、ふだんなら僕が蹴るんですが、その時は蹴ることができませんでした。蹴りたくなかったんですよ。もちろん、チームを勝たせたい気持ちはあったんですけど、決めたくない気持ちもあって。そんなメンタルで蹴ってもよくないので、あの時は(杉本)健勇に譲りましたね」

---- もしかして、札幌戦ではゴールを獲ったことがない?

「ないですね。ミシャになってからは獲ってないと思います。別に手を抜いたとか、そういうことはなかったですけど、獲りたくないという想いが心の隅にあったのかもしれません。もちろん、僕のスタイルを知られているわけなので、うまく封じられたというのが一番の原因だとは思いますけど」

---- ペトロヴィッチ監督の下でプレーするのは2017年以来となりますが、当時のサッカーと比べて変化はありますか。

「浦和の時も前からハメに行くことはやっていましたけど、マンツーマンではなかったですね。札幌ではそれにチャレンジしているんですけど、若い選手が多いからこそできるスタイルでもあると思います。ただ、90分間続けられるかと言えばなかなか難しくなると思うので、時間帯によってはブロックを作って守ることも必要。状況によってうまく使い分けられれば、もっとよくなると思いますね」

---- 攻撃面でも違いはありますか。

「浦和の時よりも縦に速いな、という感じはあります。浦和の時は、うしろでゆっくりと回しながら、相手を疲れさせるという狙いがあったんですけど、今は奪ったあとに素早く縦を狙うという意識が強いです。

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