興梠慎三「選手としてのモチベーションはあまりなかったかも」。そこから起こった心境の変化、移籍を決めた理由

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • photo by (C)2022 CONSADOLE

Jリーグ2022開幕特集
新天地に賭ける男たち(4)
興梠慎三(北海道コンサドーレ札幌)インタビュー@前編

 DAZNとパートナーメディアで構成する『DAZN Jリーグ推進委員会』の開幕特集企画。今シーズンの北海道コンサドーレ札幌で注目したい選手は、やはり浦和レッズから加入してきた興梠慎三だろう。

 長く浦和のエースとして活躍してきた興梠が移籍を決断した裏側には、どのような想いがあったのか。浦和での9年間、恩師ペトロヴィッチの存在、そして新天地へかける意気込み......。ふだんほとんどメディアに露出しない「孤高のストライカー」の貴重な声に、そっと耳を傾けてみた。

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浦和を離れて札幌にやってきた興梠慎三浦和を離れて札幌にやってきた興梠慎三この記事に関連する写真を見る---- メディアに出るのは、珍しいですよね?

「そうですね。今まではなかなかインタビューを受けていなかったんですけど、札幌では新人なので、断れませんでした(笑)」

---- 貴重なインタビューになりますね(笑)。さっそくですが、新天地の雰囲気はいかがですか。

「みんな温かく迎えてくれましたし、アットホームな雰囲気なので、居心地はいいですよ」

---- 2013年に鹿島から浦和に移籍して以来、2度目の移籍になります。今回移籍の決断に至った理由を教えてください。

「決断に至るまでは、かなり悩みましたね。レッズで引退することも考えていたし、自分を必要としてくれるクラブがあるのなら、挑戦してみようとも考えていました。いろんな選択肢があるなかで、どうしようかなと考えた時に、やっぱり最初に出てくるのはミシャ(ペトロヴィッチ監督)の存在でした。そこが自分にとって一番大きかったですね。

 レッズでは、ミシャにタイトルをひとつしかもたらせませんでした。本来はもっとタイトルを獲らないといけない監督だと思っているので、レッズでできなかったことを札幌でやりたいという想いが強く芽生えたことが、移籍の大きな理由です」

---- できなかったことは、リーグ優勝ですか?

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