永木亮太、7年ぶりのベルマーレ復帰。王者アントラーズとレジェンド小笠原満男から得た大きな財産

  • 原田大輔●取材・文 text by Harada Daisuke
  • photo by (C)SHONAN BELLMARE

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永木亮太(湘南ベルマーレ)インタビュー@前編

 ライトグリーンのユニフォームに袖を通すのは、実に7年ぶりになる。6シーズンを過ごした鹿島アントラーズから、古巣である湘南ベルマーレへ。この挑戦に、永木亮太は胸を弾ませている。

「環境を変えるということは、同時に新しいチャレンジでもある。自分のなかでは楽しみという気持ちが今は一番大きい。

 ベルマーレはもともと在籍していたチームですけど、自分にとっては新しい監督、新しいサッカー、新しいシステムに挑むことになる。自分自身も以前、在籍していた時から年齢を重ね、立場も変わったなかで、新しい自分を見せられるのではないかと思っています。そのワクワク感が大きいですね」

永木亮太が7年ぶりに湘南の地に帰ってきた永木亮太が7年ぶりに湘南の地に帰ってきたこの記事に関連する写真を見る 6年という年月に、時の流れを感じることもあれば、懐かしさを覚えることもあった。

「変わった部分としては、僕が以前も一緒にやっていた選手は2、3人しかいないこと。監督の(山口)智さんも含め、現場のスタッフも初めての人ばかりなので。変わらない部分としては、これはベルマーレの伝統でもありますけど、選手みんながひたむきで真面目なところですね」

「ただ......」と、永木は言葉を続ける。

「アントラーズから戻ってきて思うのは、いい意味でも悪い意味でも、真面目すぎる印象も感じています」

 それこそが、キャリアと経験を積んだ証(あかし)でもあるのだろう。

 かつて在籍していた時にはなかったというトレーニング施設の充実ぶりに驚いたと言うが、練習場のピッチに立てば懐かしさを覚えた。

「アウェーの試合でスタジアムには行きましたけど、練習場は本当に久しぶり。足を踏み入れた時には『ベルマーレに戻ってきたんだな』という感覚を一番覚えました。特別指定選手時代を含めれば2010年から6年間、本当にハードな練習を毎日、繰り返してきた場所。それだけに感慨深いものはありました」

 同じく6年間を過ごした鹿島では、2016年のJ1優勝を初め、同年の天皇杯、2018年にはAFCチャンピオンズリーグでトロフィーを掲げた。

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