Jリーグ引退する人、続ける人。中村憲剛&佐藤寿人からのエール「ヤットさんはいつまでもできるぞ」 (3ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • photo by Sponichi/AFLO

佐藤 ボロボロになるまでやる人もいますし、スパッと辞める人もいる。いろんな考え方があっていいと思います。現役を続ける同世代が少なくなったので寂しい部分もありますけど、ここまで長くやれたことはすごいことだと思います。

中村 40歳を超えても続けられるのはすごいと思いますよ。特に強度や運動量が求められる現代サッカーで、これだけやるのは。

佐藤 いやいや、あなたも40歳までやっていたじゃないですか(笑)。でも、やっぱり何か武器がないと長くできないですよね。憲剛くんは技術や戦術眼があったし、嘉人だったら点を取るという武器があった。ヤット(遠藤保仁/ジュビロ磐田)さんも、J1に戻ってきますしね。

中村 あの人、いつまでやるのか。いつまでもできるぞ、たぶん。

佐藤 憲剛くんも技術があったから、もっとできたと思いますけどね。

中村 長くやれる人は「見せ方」が上手だと思います。その年齢まで行くと武器も洗練されてはっきりしているので、チームにとって有益な存在であるとうまく見せられるんです。もちろん今はフィジカルトレーニングやケアの部分も進化していますから、サッカー選手の寿命は確実に伸びていると思いますよ。

---- 今年は海外組の復帰もJリーグを賑わせましたよね。

中村 瞬間的な速さだったり、球際の強さとか、プロとしての姿勢も含めて、海外でやってきた経験値というものは間違いなく周りの選手のお手本になっているでしょうね。サポーターの方たちにとっても、海外でやっていた選手に注目すると思いますし、観に行きたいと思えるような存在だと思います。

 まだできる状態で帰ってきてくれたことは、Jリーグにとっていいこと。ただ、期待値が高い分、結果を残さないといけないわけで、彼らにはそうとう重圧があると思いますけどね。

佐藤 覚悟を持って帰ってきてくれましたよね。

中村 そこのエッセンスを若い選手が吸収して、その選手たちが海外に出ていく。そういう意味では、ようやく一周してきたなと。

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