川崎フロンターレ谷口彰悟。3連覇のためには「システムを変える、人を変えるくらいの大胆さが必要」 (4ページ目)

  • 佐藤俊●文 text by Sato Shun
  • photo by アフロスポーツ

【2022年の目標は?】

 2022年はもうすぐやってくる。

 ワールドカップイヤーになり、特別なシーズンになりそうだが、谷口は、「来年は4冠達成が目標ですが、まずはリーグ戦とACLを獲りたい」と語る。

「国内でしっかりと勝てているので、それを世界につなげていきたい。まずはアジアからですが、そこで勝てないと内弁慶なチームになってしまう。フロンターレを日本やアジアを引っ張っていくチームにしたいですし、ACLを獲ってクラブW杯で世界のトップクラブと戦いたいですね」

 リーグ戦は、3連覇がかかることになる。2017年、2018年と連覇したあとの2019年は4位に終わっている。谷口は、ある教訓を活かすことが重要だという。

「まずは、自分たちが3連覇を達成するんだという強い覚悟を持って臨まないといけない。その上で、『2019年の教訓』を活かすことですね。4位に終わったのは、2年間積み重ねてきたものをそのまま継続しようとするなか、相手が進化し、僕らを封じ込めるための対策を上回ることができなかった。来年、同じことを繰り返していると痛い目にあうので、選手もチームも変化を恐れてはいけないですし、システムを変える、人を変えるくらいの大胆さが必要になってくると思います」

 Jリーグで過去3連覇を達成したのは、2007年から2009年に達成した鹿島アントラーズだけだ。ここ5年で4回の優勝を誇り、川崎は黄金期を迎えている。そのなかで谷口は、2020年から主将に就任し、2連覇を達成した。勝負運が強い主将が先頭に立てば、来年も笑顔でシャーレを掲げる可能性は十分にある。

FMヨコハマ『日立システムズエンジニアリングサービス LANDMARK SPORTS HEROES

毎週日曜日 15:30〜16:00

スポーツジャーナリスト・佐藤俊とモリタニブンペイが、毎回、旬なアスリートにインタビューするスポーツドキュメンタリー。
強みは機動力と取材力。長年、野球、サッカー、バスケットボール、陸上、水泳、卓球など幅広く取材を続けてきた二人のノウハウと人脈を生かし、スポーツの本質に迫ります。
ケガや挫折、さまざまな苦難をものともせず挑戦を続け、夢を追い続けるスポーツヒーローの姿を通じて、リスナーの皆さんに元気と勇気をお届けします。

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