「日本でプレーしたかった」川崎Fのレアンドロ・ダミアン。来日後は絶叫マシンやカレーを楽しみ、速いサッカーにも適応した

  • 井川洋一●取材・文 text by Igawa Yoichi
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

「日頃のトレーニングを信じているので、激しくプレスをかけても、疲れることはない。それは自分の特長のひとつでもあるので。それに自分が前から相手を追い回せば、後ろの選手たちが楽になるし、ボールを奪えれば、ビッグチャンスになります。もちろん、守備に体力を使うことにはなりますが、チームのためになるのであれば、惜しみなくやっていきたい」

 そんな32歳の元セレソンは、この先、いつまでこのレベルでプレーできると考えているのだろうか。

「今はフィジカルの状態も良好だし、いいシーズンを送れています。ひとまず、来シーズンもそうなればいいですね」

 かつてインテルナシオナルでチームメイトだった元アルゼンチン代表MFアンドレス・ダレッサンドロは、現在40歳にして、ウルグアイの名門ナシオナルで現役を続けている。レアンドロ・ダミアンも、その境地を目指している?

「いや、自分はそこまで長くはできないと思いますよ。ブラジルで10年弱やってきて、日本ではまだ3年ほどなのに、不思議と日本の日々のほうが長く感じているんです。時の流れが早いというか。だから、ひとまず35歳くらいまでを目標にやっていきたい。それが達成できたら、うれしいですね」

 まだあと数年は、そのアクロバティックなゴールが見られそうだ。
(おわり)

レアンドロ・ダミアン
Leandro Damião/1989年7月22日生まれ。ブラジル・パラナ州ジャルジン・アレグレ出身。川崎フロンターレ所属のFW。2007年からアトレチコ・イビラマでプレーし、2009年にインテルナシオナルに引き抜かれ、2010年にトップチームへ昇格し活躍。2012年にはロンドン五輪のブラジル代表でプレーし、大会得点王を獲得した。2014年はサントスに移籍し、その後クルゼイロ、ベティス(スペイン)、フラメンゴ、インテルナシオナルに戻ってプレー。2019年に来日。川崎フロンターレで3シーズン目となる今季はゴールを量産し、チームの2年連続4回目の優勝の大きな原動力となった。

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