J2残留争いはまさかの結末も!? 降格圏にいる4チームすべてに生き残りのチャンスあり (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by J.LEAGUE/J.LEAGUE via Getty Images

 相模原の高木琢也監督が「最後まで選手たちはよく頑張ってくれた。いいゲームをするという気迫が伝わってきた」と言いつつ、「結果としては残念というか、少し物足りないゲームになった」とも話しているように、お互いにとって惜しい試合であり、もったいない試合でもあった。

 相模原に限らず、残留争いに巻き込まれているクラブが、おしなべて酷い内容のサッカーに終始しているわけではない。むしろ内容と順位が釣り合わない。下位クラブの試合を見ていて、そんな印象を受けることは少なくない。

 だが、言い換えれば、そうした試合を勝ち点獲得に結びつけられないところが、彼らの弱さということになるのだろう。

 今季J2も残すところ4節。群馬の久藤清一監督が「こうした試合が続くと思う」と覚悟の言葉を口にしていたように、ギリギリのところで勝ち点をひとつでも増やせるか否かが、明暗を分けることになる。

 現在(第38節終了時)の14位以下の順位表は、以下のとおりだ。

14位 レノファ山口    勝ち点41 得失点差-12
15位 栃木SC       勝ち点39 得失点差-12
16位 ザスパクサツ群馬  勝ち点38 得失点差-19
17位 大宮アルディージャ 勝ち点37 得失点差-5
18位 ツエーゲン金沢   勝ち点37 得失点差-17
以下J3降格圏
19位 SC相模原      勝ち点34 得失点差-18
20位 愛媛FC       勝ち点34 得失点差-25
21位 ギラヴァンツ北九州 勝ち点32 得失点差-25
22位 松本山雅FC     勝ち点32 得失点差-33

"逆転可能な勝ち点差=残り試合数"を目安とするならば、現時点でその差は4。つまり、残留争いの対象となるのは、降格圏となる19位と勝ち点差4の16位以下ということになる。

 19位との勝ち点差が5しかない15位の栃木も、絶対の安全圏とは言えないが、16~19位の4クラブすべてに抜き去られるとは考えにくく、事実上、降格危機から脱出したと見ていいだろう。

 ここでは16位以下の7クラブを残留争いの対象とし、今後の展開を見通してみたい。

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