J2優勝を狙う京都サンガの連動パスが見事。サイドを起点に栃木SCをどう崩したか

  • 篠 幸彦●文 text by Shino Yukihiko
  • 西村知己●イラスト illustration by Nishimura Tomoki

サッカーIQラボ 〜勝負を決めるワンプレー~

Question
松田天馬がパスを受けて、京都はどのように崩したか?

 京都サンガF.C.とジュビロ磐田によるJ2優勝争いは、第31節を終えて勝ち点1差と熾烈を極めている。現在首位に立つのは、曺貴裁監督率いる京都だ。

 今季の京都が磐田と比べて目を引くのは、ここまでJ2最小失点、クリーンシート16試合という安定した守備力である。チーム全体での強烈なプレッシングによってボールを奪い取る、アグレッシブでタフなサッカーは、曺監督のスタイルが色濃く出ている部分だ。

 そして、ボールを奪って素早いトランジションから繰り出す質の高い攻撃も、京都を首位たらしめる理由である。第31節の栃木SC戦も、まさにそんな攻守の質が表れた試合だった。

 今回は、その栃木戦の先制点にフォーカスしてQuestion

 前半28分、ヨルディ・バイスが栃木のハイラインの裏を狙うように前線にロングフィードを送り、宮吉拓実が競って落としたボールを右サイドで福岡慎平が拾った。

松田がボールを受けてから、京都はどんな攻撃を見せただろうか松田がボールを受けてから、京都はどんな攻撃を見せただろうかこの記事に関連する写真を見る そこへサイドバックの飯田貴敬がサポートに入ってパスを受けると、飯田はハーフレーンにいる松田天馬にパスを送り、ワンツーを狙ってペナルティーエリアに進入していった。

 ここでパスを受けた松田から、京都はどのように栃木を崩しただろうか?

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