歴代Jリーガーの「精神的支柱ベスト5」をパンサー尾形が選出。No.1は「チームを劇的に変える選手」 (2ページ目)

  • text by Sportiva
  • 木鋪虎雄●撮影 photo by Kishiku Torao、Getty Images

4位 小笠原満男(元鹿島アントラーズ)

 僕は宮城県出身で東北人なんですが、小笠原選手を見ていると、まさに「ミスター東北」だなと感じました。イケメンなので一見スマートなプレーをするように見えるんですけど、ゴリッと激しいプレーをする。相手がスター選手であったとしても、まったく臆することなく、チームのためにガツンといけちゃう。寡黙で背中で見せるプレーヤーですよね。

 小笠原選手のプレーを見ていると、周りの選手も「俺も戦ってやるぞ」という気持ちになったと思います。彼は本当に技術力が高いから、ゴリッといく必要はないと思うんですけど、鹿島を何とか勝たせたいというチーム愛から、激しいプレーもいとわなかったんだと思います。その思いが、彼の背中に表れていましたよね。

3位 遠藤航(シュツットガルト、元浦和レッズなど )

 本当にいい選手だと思います。U-24日本代表でのプレーを見ても、やはり格が違いますよね。ボールを取れるし、フィード力もある。さらに自分でもシュートを打てるし、走れる。ポジショニングもいい。僕もこんな選手になりたかったです。

 僕の経験から言うと、ボランチはトップ下やFWほど目立たないかもしれませんが、対戦してみるとその重要性がわかるんです。きっと対戦相手はみんな「遠藤航ってうまいな」と思っているはずです。僕は高校時代に、西武台高校と対戦したんですが、ボランチがすごくうまかったんですよ。「誰なんだろう」と思ったら、河合竜二選手(元横浜F・マリノスなど)でした。彼は当時まだ無名の存在でしたが、みんな、彼のうまさに気がつきましたね。

 遠藤選手は昨シーズンのブンデスリーガでデュエル勝利数1位になって、ボランチとしてすでに完成されているので、もう周りも認めざるを得ない存在ですよね。あえて僕の希望を言わせてもらえば、闘莉王選手みたいに、チームメイトに激しく要求してほしいなと思います。

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