ロティーナ監督招聘で躍進を期待も清水エスパルスがパッとしないのはなぜ? (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 松岡健三郎●撮影 photo by Matsuoka Kenzaburo

 ところが、実際にシーズンが始まってみると、どうも清水の成績がパッとしないのである。

 開幕戦こそ鹿島アントラーズを3-1で下し、やはり今季の清水は違うぞと予感させたのも束の間、続く第2節からの4試合は2敗2分け。今季はこれまで5勝しているが、一度も連勝できていない(第25節終了現在。以下同じ)。

 その一方で、連敗も2連敗が2度あるだけで長く負けが続くわけでもないのだが、引き分けが多く、勝ちきれない試合が目立つというのが現状だ。

チームの上昇気配がうかがえず、冴えない表情を浮かべるロティーナ監督チームの上昇気配がうかがえず、冴えない表情を浮かべるロティーナ監督この記事に関連する写真を見る 何より今季の清水を見ていて"ロティーナらしからぬ"と感じるのが、失点の多さである。

◆清水(J1)
●ロティーナ監督就任前
2020年=16位/勝ち点28(48得点、70失点)
●ロティーナ監督就任後
2021年=14位/勝ち点25(25得点、34失点)※第25節終了時点

 前記した東京VとC大阪時代の成績を見ると、いずれのチームもロティーナ監督就任後に失点数が大きく減っていることがわかる。ちなみに、2018年の東京VはJ2で2番目に失点が少なく、2019年のC大阪はJ1最少失点だった。

 しかし、今季の清水はここまで34失点。昨季の失点数がJ1ワーストの70だったことを考えれば、改善は明らかだが、過去にロティーナ監督が率いたチームと比べると、決して失点は少なくない。

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