三笘薫と田中碧の抜けた穴はどうなる。20歳ウインガーが強烈なインパクト (4ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • photo by Getty Images

 この日の柏は61分にCBの上島拓巳が退場したことで、一時的に5バックから4バックとなった。ところがすぐさま前線を1枚削り、CBの高橋祐治を投入。5−3−1とも言える布陣を敷いた。

 そのため、得点の匂いはまるでしなかった。しかも、守護神のキム・スンギュが当たりに当たっていたこともあり、勝ち点1を何としてでももぎとろうという潔い割り切りがあった。その狙いどおりに守り切り、スコアレスドローに持ち込んでいる。川崎にとっては今季初の無得点試合だった。

 柏だけではないだろう。今後、川崎の対戦相手は勝ち点3を狙うのではなく、なりふり構わず1ポイントをとりにくるチームが増えてくるということだ。とりわけ残留争いを強いられるチームは、その1ポイントが天国と地獄を分けることもあるだけに、徹底してくる可能性もある。

 その対策をいかに乗り越えていくのか。川崎の連覇のカギは、まさにそこにある。

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