川崎フロンターレ、3週間のACL遠征終了。脇坂泰斗が「驚きました」という部屋での出来事とは? (3ページ目)

  • 原田大輔●取材・文 text by Harada Daisuke
  • photo by (C)KAWASAKI FRONTALE

中2日の6連戦は「経験ない」と語る脇坂泰斗中2日の6連戦は「経験ない」と語る脇坂泰斗この記事に関連する写真を見る コロナ禍により集中開催で行なわれたACLは「中2日の6連戦」という過密日程だった。「さすがに経験したことはなかった」と、脇坂は苦笑いを浮かべる。

「やっぱり3、4試合目くらいからはきつくなってきました。でも同時に、連戦に慣れてきた感覚もありました。ただ、連戦に慣れて頭のほうはクリアになっていくんですけど、どうしても体力的な疲労を感じるので、リフレッシュの仕方は大事にしていました」

 選手たちが異国の環境に慣れ、過密日程を戦い抜けるようにと、コンディション面で尽力してきたのがフィジカルコーチの篠田洋介だった。豊富な経験を持つ篠田にとっても、「これだけ中2日の連戦が続く経験はなかった」と話す。

「開催地がウズベキスタンに決まってからは、ほかのスタッフたちも含め情報収集を進めてきました。調べた結果、熱くて、乾燥しているということがわかったので、選手たちがこっちに着いてから慌てることがないように、時差や気候について情報を伝えました。

 たとえば、乾燥しているからリップクリームを持っていったほうがいいとか、ホテルの部屋はさらに乾燥しているから持ち運べるような小型の加湿器を持っていったほうがいい、という情報も事前に伝えました。日常生活を送るうえで、なるべく選手たちがストレスを感じないように、心の準備というものも大切になりますからね。

 ほかには、乾燥しているから、練習中にガムを噛むことで喉の渇きを押さえるようにしたらどうか、とアドバイスもしました」

 ウズベキスタンに到着してから初戦まで、6日間の調整期間があったことも大きかったと篠田コーチは振り返る。

「こちらの気候と環境に選手たちが慣れる時間があったことが大きかったですね。鬼木(達)監督をはじめ、ほかのコーチングスタッフの理解もあって、最初の2日間はレクリエーションをメインにして、身体を起こすことに特化できました。

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