独自Jリーグ月間ベストイレブン。ストライカーの躍動に刮目せよ!

  • 原山裕平●文 text by Harayama Yuhei
  • photo by Getty Images

 5月は負けなしだったサガン鳥栖の躍進を支えたのは、仙頭啓矢だろう。卓越した技術を武器に、バイタルエリアで違いを生み出す存在。鳥栖のチャンスの多くはこの男から生まれており、2得点1アシストとチームに勝点をもたらす結果も出している。

◆サガン鳥栖、躍進の理由か。J2から移籍の頭脳的MFが中心となっている>>

5月は負けなしだった鳥栖。攻撃を司る仙頭啓矢の活躍が光った5月は負けなしだった鳥栖。攻撃を司る仙頭啓矢の活躍が光った 守備陣で印象的な活躍を見せたのは、鹿島の町田浩樹。5月の7試合すべてにフル出場し、4つのクリーンシートに貢献。2試合連続ゴールと、攻撃面でも重要な役割を担った。身長190cmの23歳のレフティセンターバック(CB)は、相馬直樹新監督の下でいよいよ本格化の時を迎えている。

 サプライズを提供しているアビスパ福岡から1人選ぶとすれば、ドウグラス・グローリになるか。高さと強さを備えた無骨なCBは、警告の多さが玉に瑕だが、そのパワフルな対応で多くのピンチを防いだ。湘南戦では決勝ゴールを叩き込み、勝点3をもたらした活躍も評価に値する。大分トリニータ戦で8試合ぶりに喫した敗戦は、この男がベンチに座っていたことと無関係ではないだろう。

 攻撃陣に目を奪われがちだが、川崎が負けない要因は最終ラインの安定感があるからにほかならない。その守備陣を支える谷口彰悟を5月のベストイレブンに加えたい。

 涼しい顔で力強くボールを奪い取り、的確な位置取りで敵の進入を防ぐ。正確なビルドアップもお手のもので、キャプテンとしてチームをまとめ上げる統率力も備わる。その隙のないパフォーマンスなくして、川崎の無敗記録はなしえなかっただろう。3年半ぶりの代表復帰がその証左だ。

 最後にGKは、浦和で衝撃のデビューを果たした鈴木彩艶のインパクトにも惹かれたが、サンフレッチェ広島戦でミスから失点したことをマイナス評価に。安定感という点ではまだまだ物足りず、これから試合を重ねていくなかで、備わっていくものだろう。今後の成長を期待しつつ、今回は選外とした。

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