J1クラブ別「歴代最高のストライカー」は誰だ?【西日本10チーム編】 (3ページ目)

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by AFLO

★ヴィッセル神戸「小川慶治朗」

 悩ましいのが、ヴィッセル神戸だ。候補として挙がるのは、1990年代に活躍した永島昭浩、C大阪のベストに選んだ大久保、渡邉千真(現・横浜FC)といった顔ぶれになる。ただ、永島はG大阪、渡邉は横浜F・マリノスやFC東京のイメージもあり、大久保はC大阪のベストに選出した。そこで浮上するのが、ヴィッセル神戸でデビューして現在横浜FCに所属する小川慶治朗だ。

 小川がトップデビューを果たしたのは2010年。以降、2018年のシーズン途中に湘南ベルマーレにレンタル移籍した期間を除き、昨シーズンまで神戸ひと筋でプレーした。

 神戸ではリーグ戦で45ゴールをマーク。これは50ゴールの大久保には及ばずとも、永島を上回る数字。複数ポジションをこなすため純粋なストライカーではないが、10代の頃からトップチームでプレーし、これだけのゴール数を記録したことも含め、歴代ベストと言っていい。

★サンフレッチェ広島「佐藤寿人」

 対照的に、文句なしで選出できるのがサンフレッチェ広島だ。もちろん、チームのレジェンドのひとりで、J1リーグ通算得点ランキング2位の佐藤寿人である。

 ジェフユナイテッド市原(現・千葉)でプロデビューした佐藤は、C大阪を経てベガルタ仙台でブレイクし、2005年に広島に加入。それ以来、名古屋に移籍するまでの12シーズンで2度の得点王に輝くなど、リーグ戦で178ゴールを量産した。ひとつのクラブでマークしたゴール数で言えば、リーグ歴代トップになる。

 身長170cmとストライカーとしては小柄であるが、ポジショニングやシュート技術は抜群。ワンタッチゴールを極めた「生粋の点取り屋」と言える。

★徳島ヴォルティス「津田知宏」

 今シーズン、クラブ史上2度目となるJ1の舞台に立つ徳島ヴォルティスからは、津田知宏(現・WYVERN FC)を選出したい。津田が徳島でマークしたリーグ戦のゴール数は48得点。この数字は、39得点の羽地登志晃、35得点の渡大生(現・アビスパ福岡)を上回り、クラブ歴代通算得点ランキングのトップに位置する。

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