J1昇格組・徳島ヴォルティスの実力を侮るなかれ。キラリと光る19歳&20歳も注目 (3ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • photo by Getty Images

 なかでも際立つのは、19歳の藤田譲瑠チマだ。今季、東京ヴェルディから加入したボランチは、高い身体能力を武器に鋭い寄せからボール奪取を連発。躊躇なく前線に送り込む縦パスの精度も高く、攻守両面で絶大な存在感を放っている。

 川崎フロンターレからのレンタルで加わった宮代大聖も面白い。20歳のストライカーは、中央だけでなくサイドにも対応して攻撃にアクセントをつけるとともに、エリア内では巧みな身のこなしから強烈な一撃を叩き込む。C大阪戦では鮮やかなターンから先制ゴールを奪うなど、ここまですでに3得点とエース級の活躍を見せている。

 確固たるスタイルに、新たに加わった若手がすぐさまフィットし、上積みをもたらす。今の徳島には、理想的なチーム作りの流れが生まれていると言えるだろう。

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 今後の焦点は、新監督の手腕となる。3月30日に入国したダニエル・ポヤトス監督は、14日間の待機期間を経て、4月17日の鹿島アントラーズ戦から指揮を執ることが濃厚だ。

 レアル・マドリードのアカデミーやギリシャのパナシナイコスを率いるなど欧州での実績も豊富な新監督は、すでに形のある徳島にどのようなエッセンスを加えていくのか。そのプラスアルファが、残留の生命線となるかもしれない。

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