中村憲剛×佐藤寿人「日本サッカー向上委員会」。本音炸裂です (4ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

佐藤 年齢は関係ないですよ。優勝争いしていたし、普通にピッチに立っていたわけじゃないですか。まだまだ見たい人がいるのに、早くないですかって。

中村 やめるって聞いた時に、「お前は早い」って思ったけど、引退後のプランを聞いているうちに、「そうか」って納得できたよね。ヒサのほうが、先のビジョンがしっかりしてますから。

佐藤 いやいや(笑)。でも、だいぶ前から話してましたよね。ライセンスは取ったほうがいいですよって。でも、まだいい、まだいいって、言うから。

◆中村憲剛・独占インタビュー「引退発表した今だから話せること」>>

中村 やめてから取ろうと思ってたんだけど、そしたら取得までの期間が意外と長いことに気づいて(笑)。B級を取ったら、半年後くらいにはA級が取れるもんだと。ちょっと勉強不足でしたね。

 でも、現役中にライセンスを取りに行く気はなかったな。次のことを考えると、現役がおろそかになる気がしたので、そこは頑(かたく)なでしたね。

佐藤 いらない、という選手もいますからね。

中村 いや、あれは大事だよ。段階的にやることが。2月にC級を取ったんだけど、今まで練習の時に当たり前にコーチ陣が置いていたコーンとか、導線とかって、ちゃんと考えられてるんだなと。そこまで考えてなかったから。

佐藤 2月にとあるJクラブのキャンプに呼んでもらった時、朝から夜までコーチとして働いたんですけど、やっぱり大変でしたよ。食事も選手から取って、スタッフは一番最後。でも、食事会場には一番最初に行くんです。それで、選手が食べ終わるまでずっと待っている。選手ファーストなんですけど、そこで選手の状態も確認しているんですね。規則正しくやれているかどうかって。

中村 やだ、バレるんだね〜(笑)。

佐藤 当然ですけど、本当にサッカー漬けなんです。僕はストライカーコーチとして呼んでもらったんですけど、まず、練習試合の映像を見る。その後にFWの選手に付きっきりでもう一度見る。そしたらまた別のFWの選手が来るので、また映像を見る。何回見るんだと(笑)。

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