勝負強さと力強さの兼備へ。アジアの頂点を目指す神戸・三浦監督の変革 (4ページ目)

  • 高村美砂●取材・文 text by Takamura Misa
  • 牛島寿人●撮影 photo by Ushijima Hisato

「昨シーズンのACLで、我々はクラブ関係者、DVDでメッセージを送ってくれた家族、アカデミーの選手たち、そしてサポーターら、すべての"仲間"の思いを力にしながら、ミスを恐れずに、常に前のめりに戦いを進めることができました。慣れない環境で決して簡単な戦いではなかったですが、リーグ戦で経験を積んだ若い選手も躍動しながら、一人ひとりの選手、スタッフが持っている力を出し切って、本当の意味での一致団結した姿を示せたと思っています。

 だからこそ、ベスト4に終わったことへの悔しさも残りましたが、それでも、"アジアナンバーワン"を手に入れるには、どんな厳しい戦いが待ち受けているのかを身を以て体感できたことや、戦いを重ねることで蓄えた自信は間違いなく今シーズンもチーム、選手にとって大きな力になるはずです。というより、それをヴィッセル神戸としての礎に、今年はさらなる勝負強さ、力強さを積み上げていきたいと思っています」

 シーズン途中での監督就任となった昨年とは違い、今シーズンはスタートから自身の"色"を打ち出し、チームづくりを進めている三浦監督。その変化がピッチ上でどのように表現されるのか。監督として真価を問われるシーズンが始まろうとしている。

三浦淳寛(みうら・あつひろ)
1974年7月24日生まれ。大分県出身。現役時代は横浜フリューゲルス、横浜F・マリノス、東京ヴェルディ、ヴィッセル神戸、横浜FCでプレー。2011年に現役を退く。その後、解説者などを経て、2018年に神戸のスポーツダイレクターに就任。2020年シーズン途中から神戸の指揮官となった。

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