ガンバ宮本監督が目指す変化「2点目、3点目を狙える戦いをしたい」 (4ページ目)

  • 高村美砂●取材・文 text by Takamura Misa
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 それを、日々の練習から意識づけしていかなければいけないと思っていますが、正直、現時点では『とにかくベストを尽くす』という以外に、多くを伝えることはできません。まずはチームとしてのベースを築いていくことに集中したいと思います」

 その言葉を聞く限り、まずは国内のリーグ戦でチーム、個人のパワーアップを図り、新戦力を融合しながらチーム力を高め、それをアジアでの"結果"につなげていくことになりそうだ。その基盤に、今シーズンのスローガン『TOGETHER as ONE』になぞらえたマインドの定着を促しながら。

「ガンバのために、チームの勝利のために戦えるか、走れるか、というハードワークの部分をベースにしながら、選手それぞれの個性をパフォーマンスとして発揮すること。同じ方向を向いて戦えるチームになることが"闘える"集団への成長を促すと考えています。

 実際に昨年も、いい戦いができた試合、苦しい展開ながらも勝ち切れた試合は確かにそう言ったマインドが宿っていました。それを継続して出せるチームになっていけるように、"チームのために"というマインドがガンバの根底に流れる血となっていくように、チームづくりを行なっていきたいと思います」

 昨年、築き上げた守備力をベースに、クラブアイデンティティでもある"攻撃"でのパワーアップを目指す新シーズン。"宮本ガンバ"としてはその先に、いまだ実現できていない"タイトル"を明確に見据えている。

宮本恒靖(みやもと・つねやす)
1977年2月7日生まれ。大阪府出身。現役時代はガンバ大阪、オーストリアのザルツブルク、ヴィッセル神戸でプレー。日本代表でも活躍し、2002年、2006年のワールドカップに出場。2011年に現役引退。その後、ガンバのアカデミーコーチなどを経て、2018年のシーズン途中からトップチームの指揮官に就く。

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