「新しいレッズが垣間見えた」と森重。浦和の新スタイルに敵も唸った (3ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 木鋪虎雄●撮影 photo by Kishiku Torao

 今年9月に40歳となるボランチの阿部をはじめ、GK西川周作、DF槙野智章ら、経験豊富な選手が後ろを固める一方で、中盤から前のポジションでは、大卒ルーキーのMF伊藤敦樹、J2クラブから"個人昇格"のMF小泉佳穂、明本考浩の3人がJ1デビュー。新戦力がハツラツとしたプレーを披露した。FC東京のDF森重真人が「新しいレッズが垣間見えた」と語ったように、世代交代を図りながらスタイル転換が図られている様子もうかがえる。

 今季の浦和は、DF橋岡大樹、MF長澤和輝、MF青木拓矢、MFエヴェルトン、MFマルティノス、FWレオナルドら、昨季の主力が大挙してチームを離れ、見た目には戦力ダウンの印象を受ける。だが、これから新たなスタイルを固めていくためには、むしろ大幅なメンバーの入れ替えもプラスに作用するのかもしれない。

 浦和にとっての今季は、いわばリスタートのシーズン。開幕戦勝利とはならなかったが、志向するサッカーのベースが確立すれば、自ずと結果はついてくるのだろう。

 だからこそ、性急に結果を求めるのは得策ではない。ある程度長い目で見る必要はある。

 その前提に立つことができるなら、未来が楽しみになるリスタート初戦だった。

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