遠藤保仁が感じた磐田の変化。「出して、動いて、受けろ」の連続を要求 (2ページ目)

  • 佐藤俊●文 text by Sato Shun
  • photo by Getty Images

――元ガンバの今野選手や大森選手に情報を聞きましたか。

「晃太郎(大森)には、移籍が決まったギリギリのタイミングで連絡をしたので、次の日に磐田で会った感じだったし、今ちゃん(今野泰幸)には連絡したけど監督が変わったばかりなので、前の監督のことを聞いても意味ないし、チームのことを少し聞いたぐらい。合流した時は元ガンバの二人に頼りながらも練習は楽しくやれました。新しい場所で、初めての選手ばかりだったけど、すごく新鮮でしたね。なんか久しぶりに味わう感覚だったけど、みんなと仲良くやれて、すごくいいスタートが切れたと思いました」

 昨年、磐田は上位を走る徳島や長崎、福岡についていけず、10位前後を行き来する状態だった。遠藤が加入した時は12位。それから遠藤は15試合に出場し、7勝6分2敗、2ゴール2アシストという結果を残した。

――昨年、合流した時、磐田というチームについては、どう見ていたのですか。

「ガンバとは戦い方も選手層も置かれている状況も違いますが、先入観を持たずに見て率直に思ったのは、これだけの選手がいてなんでこの順位(当時12位)なのだろう、なんかすごくもったいないなと思いました」

――鈴木監督に求められたのは、どういうことでしたか。

「ざっくりいうと、ゲームをしっかりとコントロールしてくれということ。組み立てからフィニッシュに至る部分がメインの仕事です。あとはセットプレーで点が取れていなかったので、そこでの得点の期待もされていました。ただ、初めて一緒にプレーする選手が多く、プレースタイルとかを理解できていなかったので、個人的には練習や試合をやりながらなるべく早くそれを理解し、連係面を磨いていきたいと思っていました」

――遠藤選手が試合に出るようになって、どのくらいでチームに手応えを感じたのでしょうか。

「(磐田に加入して)最初の試合となる松本戦は引き分けましたが、次の長崎戦は勝てましたし、6試合負けなしでいけたことが自信にもなったし、手応えとして大きかったですね。チャンスをいっぱい作っていたし、それを決めていればほとんどの試合を勝てたんじゃないかなと思っています」

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