リカルド監督は言う「未来を見据え、浦和のスタイルを作るのが私の狙い」 (2ページ目)

  • 佐藤 俊●取材・文 text by Sato Shun
  • photo by Masashi Hara/Getty Images

「そうなるのが一番です。(今のチームにも)ポテンシャルの高い選手がいるので、それがパフォーマンスにつながるようになっていけば、代表への道が開けるでしょうし、そこで活躍してくれれば、私はさらに幸せな気持ちになります(笑)。そうなることが、私たちの仕事がよかった、ということにつながるので」

 日本代表においては、実力がありながら、出場機会がない選手がどうしても出てくる。同様のことは、レッズでも起こり得る。質の高い選手が多く、自信に満ちあふれた選手が数多く在籍しているからだ。

 そうなると、出場機会を失った選手がストレスを溜め、チームの一体感に影響を及ぼしかねない。その辺り、リカルド監督はどう考えているのだろうか。

――浦和は選手層が厚く、力のある選手が出場機会を失う可能性もあります。そういった選手に対しては、どうアプローチしていきますか。

「徳島でもそうでしたが、私から選手に話をすることになると思います。チームを作り上げるためには、メンバー全員がプラスになる存在にならないといけません。選手には、試合に出場した際には全力で戦ってほしいと思っていますから、そのために私は、選手のパフォーマンスを評価しながら公平にメンバーを選んでいきます。

 ただ、場合によっては、それまで先発で出場していた選手がサブに回ったり、出られなくなったりする時もあります。そういう時は選手と話をします。そこで、選手に理解してほしいことは、監督は90分間で試合を捉えている、ということです。

 90分間で勝利を収めるためには、ベンチに座っている選手が最後の20分で仕事を全うすることも大事なことです。試合は総力戦だと考えています。チームの勝利を第一に考えて、自分のエゴを抑えることができれば、選手自身の成長はもちろん、チームの結果や成長にもつながっていきます」

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