【開幕特集】浦和レッズ期待の新戦力に注目。新監督の下で輝くか

  • 井川洋一●文 text by Igawa Yoichi
  • photo by Getty Images

◆槙野智章、浦和レッズ低迷からの脱却を語る「攻撃は最大の防御」>>

 ピッチに立つと、監督とも対等に口を聞いてしまうほどプレーに没頭する22歳の19番は──以前、湘南ベルマーレで金子を指導した曹貴裁監督が「チャナティップ、どうする? ってタメ口で聞いてきやがった」と笑っていた──、試合の展開を的確に読んでは鋭いチャージで敵の流れを分断する。

 ボールを持てば、巧みなドリブルで持ち運んだり、シャープなパスで攻撃を組み立てたりする。時折放つ、四隅を狙った中距離砲も魅力だ(同時にもっともっと磨いてほしいところでもある)。

 昨季のチーム得点王だったレオナルドが中国の山東魯能泰山へ移籍し、不安が残る攻撃陣では、こちらも新加入の田中達也に期待したい。

 戦術好きとしても知られる28歳の快速アタッカーは、ロドリゲス監督のスタイルを「ロアッソ熊本時代の渋谷(洋樹)監督、大分トリニータ時代の片野坂(知宏)監督と似ているところが多く、すごく好きなサッカー。やりやすい」と気に入っており、SC相模原との練習試合で得点するなど、結果も残している。

 元浦和の同姓同名の先達(現アルビレックス新潟)と同じ背番号を志願し、自らに重圧を科した気概のある新戦力だ。

 昨年、クラブは2022年のリーグ優勝を目指す「3年計画」を発表。今年はその2年目にあたる。指揮官とスタイルの変更で、生まれ変わるはずの浦和レッズを楽しみにしたい。

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