【開幕特集】槙野智章、浦和レッズ低迷からの脱却を語る「攻撃は最大の防御」 (2ページ目)
──当時の槙野選手は、いちファンだったと思いますが、ファンにとってヒーローとは、どんな存在でしょう?
「窮地を救う存在。別に当時の僕が崖っぷちだったわけじゃないんですけど(笑)。ただ何度も言いますけど、夢を持たせてくれるきっかけになった言葉だったので。僕、野球もやっていて、野球選手になりたいと思っていた頃もあったんですよね」
──広島東洋カープの選手になっていたかもしれない?
「そこを目指していたでしょうね。だから、森保一選手のその言葉は、僕がサッカー選手になるための道標だったと思います」
──では今シーズン、浦和で節目の10年目を迎える槙野選手自身は、どんなヒーローになりましょう?
「ここ数シーズン、Jリーグでなかなか安定した戦いができていないです。そして今年は、クラブが昨年に掲げた3年計画の2年目。リカルド・ロドリゲス監督がやってきて、チームがどう変わるのかと、周囲からの期待もひしひしと感じています。そんななか、自分は今年34歳になります。サッカー選手としては、ベテランの域に入るのかもしれないですけれども、今年の浦和は違うよ!ってところを見せなければいけない。チームも個人も」
<開幕戦はセットプレーがカギになる>
──では、今季の開幕戦についてうかがいます。対戦相手のFC東京の印象は?
「相性は悪くないと思うんですが、昨季は2戦2敗。ただ昨季までの浦和とは違うので、この一戦でそれを示さなければいけません。変化を見せたいですね」
──FC東京の警戒すべき選手は誰でしょう?
「うーん、森重(真人)選手ですかね」
──ジュニアユース時代の同期生ですね?
「昔から広島の小さな町で一緒にサッカーをやっていて、ずっと知っている仲です。あいつも去年の最後ぐらいからボランチをやったり、プレーの幅を広げているみたいで。ただ、かつては絶対に負けたくないと思っていましたけれども、ここまでくると、感慨深いですね。小学校から知っている同い年の仲間と、こうして長くJ1のピッチに立ちつづけられているので。お互いに応援しあっている反面、やっぱり負けられないというか。良い関係だと思います」
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