J1順位予想で福西崇史はスタートダッシュを重視。読めないクラブは?

  • 篠 幸彦●取材・文 text by Shino Yukihiko
  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 宮本恒靖監督によって守備が整備されたガンバ大阪も、安定した力はある。ただ、名古屋と同じように昨季は攻撃に課題を残した。相手に研究されるなかで、どう点を取り切るかがポイントになる。その点で新加入のレアンドロ・ペレイラは注目だ。

 FC東京は昨季、優勝を狙いながら終盤は勢いに乗り切れなかった。その悔しさがあるだけに、今季も強く優勝を意識してくるはず。前線のブラジル人の個の力に加え、若手も台頭して自信をつけてきた層の厚い戦力は期待できる。

 堅守というベースを持つセレッソ大阪も、上位を狙える可能性は十分にある。しかし、監督が代わり、主力も抜けたことで未知数なところも多い。その変化がうまくハマればベースを生かして安定した戦いができるはず。

 横浜F・マリノスは既存の外国人と新加入の外国人がどうマッチするか。コーチも含めてなかなかチームに合流できないなかで、安定した戦いができるのか不安が残る。昨季は失点の多さも気になったが、仲川輝人をはじめ自慢の攻撃陣も対策された時に上回り切れなかった。課題の克服次第で上もあるし、下もある。

 サンフレッチェ広島と北海道コンサドーレ札幌は、両クラブともに指揮官が時間をかけてつくり上げたサッカーがある。大崩れはしないと予想できる一方で、上位を狙うにはストライカーがどう仕事をするか。それ次第で順位は大きく変動しそうだ。

 オルンガが抜けた柏レイソルは、その穴をどう埋めるかが最大の課題だ。あれだけの数字を残した選手の穴は、なかなか埋まるものではない。守備でも主力が抜け、攻守にどう立て直すのか注目したい。

 能力が高い選手を揃える浦和レッズで、リカルド・ロドリゲス監督がどんなチームをつくるのか楽しみではある。大いに可能性は秘めているが、どれくらい時間がかかるかは読めない。

 読めないと言えば、ヴィッセル神戸も大黒柱のアンドレス・イニエスタがいつ戻ってこられるのか。また、新加入のリンコンも、どれだけやれるのかは蓋を開けてみなければわからない。三浦淳寛監督のもと、自分たちでボールを保持するサッカーが構築できれば、良い選手が揃うだけに楽しみだ。

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