2021.01.04

J内定4人衆が輝く昌平高校のスタイルを分析。カギとなる戦い方がある

  • 鈴木智之●取材・文 text by Suzuki Tomoyuki
  • 木鋪虎雄●撮影 photo by Kishiku Torao

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 昌平はワントップの小見も献身的な守備が特徴で、昨年の選手権時から目立っていた。そこに須藤も絡んでいくので、その後ろの中盤のフィルター役である小川、柴圭汰(福島ユナイテッドFC入団内定)が前向きでボールを奪うことができ、スムーズに攻撃へとつなげられていた。

 須藤と同じく鹿島アントラーズに進む小川は、試合を決定づける3点目のミドルシュートを決めた。昨年の選手権でも、その技巧と戦術眼が全国レベルであることを示していたが、3年生になってスピードとパワーが上積みされたように見える。

 良いボランチの条件のひとつに「攻撃時に守備のことを考え、守備時に攻撃のことを考えられる」というものがある。小川は高い予測力と判断力で攻守に関わり、素早いトランジションを牽引していた。

 昌平の攻守の切り替えについて、対戦した創成館のキャプテン・岩﨑雄永は「切り替えが速く、さすが日本の高校で上に行くチームだと感じた」と感想を述べている。

 須藤、小川、芝、小見の"J内定4人衆"は全員身長が170cm以下と小柄だが、ボールサイドに2人、3人と人数をかけて奪いにいくので、そのハンデを感じさせない。むしろ、小柄で足元の技術と俊敏性に優れているので、局地戦を仕掛けることで優位性が際立つ。

 サッカーは攻撃と守備が表裏一体のスポーツだが、昌平のサッカーはまさにそれを体現している。須藤は言う。

「昨年の結果(ベスト8)を塗り替えるために一年間やってきた。難しい試合を積み重ねてきて、ベスト8という最初の試練に向かえるのはうれしい。絶対に勝たなければいけないとの強い思いはある。みんなで準備してやっていきたい」

 1月5日の準々決勝の相手は、山梨学院(山梨県)に決まった。昌平同様、攻守の切り替えと敏捷性、技術に定評のあるチームだ。中1日の休養を挟んで迎える準々決勝は、高強度のなかで、高い技術の応酬が繰り広げられる試合になるだろう。

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