2020.12.24

今季J1の「もったいなかった選手」たち。実力がありながらベンチ要員

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 齋藤が主戦場とする左サイドは、MF三笘薫やMF長谷川竜也らがいる激戦区であり、選手層の厚い川崎では、仕方がない面もあっただろう。とはいえ、出場したときにはキレのいいドリブルで多くのチャンスを作り出していたことを考えると、890分という総出場時間はいかにも短かった。

 もちろん、もったいない選手は30代のベテランだけとは限らない。今季、多くの若手選手が台頭してきた一方で、思うような結果を残せなかった"東京五輪世代"もいる。

 鹿島アントラーズのDF杉岡大暉(7試合537分出場)は、なかでも最も悔しい思いをしたひとりだろう。

 2017年に高卒ルーキーとして湘南ベルマーレに加入して以来、主力として活躍し続けてきた杉岡だったが、鹿島に移籍した今季の出場試合数はわずかに7。昨季はA代表にも選ばれ、コパ・アメリカに出場しながら、今季は五輪代表争いでさえ大きく後れをとる結果となっている。

 その他にも、FC東京のFW田川亨介(21試合904分出場)、DF岡崎慎(9試合546分出場/今季途中、清水エスパルスへの期限付き移籍から復帰。出場はすべて清水在籍時)、湘南のFW岩崎悠人(16試合583分出場)といった、五輪代表での活躍が期待される選手が短い出場時間に終わっている。

 ケガがあったり、外国人選手の壁に阻まれたりと理由はそれぞれあるだろうが、同世代の大卒ルーキーが数多く活躍する傍らで、彼らが今季の結果に納得していないことは確かだろう。

 また、さらに下の世代に目を移すと、将来性に期待するという意味で、もったいなかった選手が少なくない。

 その筆頭格が、C大阪のMF西川潤(13試合193分出場)である。

 昨年のU-17ワールドカップで出色の活躍を見せ、ヨーロッパの強豪クラブが色めき立った逸材も、今季J1では記念すべき初ゴールこそ決めたものの、ベンチで試合終了を迎えることが多かった。

 ともに世界と伍したU-17日本代表時代のチームメイトのなかに、今季所属クラブで多くの出場機会を重ねた選手がいたことを考えても、もっと実戦の場で見てみたかった選手である。