2020.12.22

独自選考のJリーグ年間MVPと新人賞発表。川崎勢を抑えて選ばれたのは?

  • photo by Sano Miki

オルンガは突出した個人成績とインパクト

中山 淳氏(サッカージャーナリスト)

1位 オルンガ(柏レイソル)
2位 家長昭博(川崎フロンターレ)
3位 チョン・ソンリョン(川崎フロンターレ)
4位 エヴェラウド(鹿島アントラーズ)
5位 稲垣祥(名古屋グランパス)

 年間MVPは優勝チームから選出するのが妥当なところだが、突出した個人成績、見る者に与えたインパクトという点において、今季のオルンガの活躍ぶりはベストに値する。

 年間28ゴールは、得点ランキングのダントツトップ。ズバ抜けた身体能力はもちろん、技術的な部分もJリーグのなかでは別格のレベルにある。シーズン途中に欧州のクラブに移籍しなかったことも、プラスアルファの評価として加えたい。

 優勝チームからは、攻撃の要として数々の"味わい深い"プレーで違いを見せた家長昭博を2位に選出。シーズンを通してよいコンディションを維持し、出場した試合ではコンスタントにハイパフォーマンスを披露した。

 3位は、川崎の守備の要として抜群の安定感を誇ったチョン・ソンリョン。シュートストップはもちろん、ハイラインをとるDFの背後に広がる広大なスペースも管理した。

 4位は、鹿島の絶対的キーマンとして活躍しつづけたエヴェラウド。33試合出場、18ゴール、4アシストと、加入初年度から申し分のない成績を収めた。

 5位の稲垣祥は、全試合スタメン出場を果たし、途中交代も1試合のみというフル稼働ぶりを最大限に評価。異例の過密日程のなか、しかもボランチでこの働きぶりは驚愕のひと言で、逆に来季が心配になるくらいだ。

谷口彰悟は総合的な貢献度大

浅田真樹氏(スポーツライター)

1位 谷口彰悟(川崎フロンターレ)
2位 三笘薫(川崎フロンターレ)
3位 家長昭博(川崎フロンターレ)
4位 チョン・ソンリョン(川崎フロンターレ)
5位 オルンガ(柏レイソル)

 まず大前提として、今季のMVPは川崎から選ばれてしかるべきである。唯一例外があるとすればオルンガだったが、終盤戦で得点ペースも落ち、あえて選ぶ理由もなくなった。

 では川崎から誰を選ぶかだが、筆頭候補の家長昭博、谷口彰悟、三笘薫は甲乙つけがたく、最後は「何を重視するか」次第だろう。

 今季の川崎が圧倒的な攻撃力を武器にJ1を制したことを考えれば、そこで中心的役割を果たした家長で決まりだ。しかし、家長は2018年にJリーグアウォーズでMVPを受賞しており、新鮮味に欠ける。

 そこで浮上してくるのが、三笘だ。新人最多の13ゴールという数字もさることながら、攻撃の切り札として圧倒的な存在感を示した。インパクトだけで言えば、文句なしの今季MVPである。ただし、ネックとなるのは出場時間の短さ。途中出場の試合が多く、量的な貢献度で言えば、質的な印象ほどに高くない。

 その結果、総合的に判断して1位に推したのが、谷口である。最終ラインから自慢の攻撃陣を支え、新キャプテンとしても、異例のシーズンにあって若い選手が多いチームをまとめた。質量両面で、優勝に最も貢献度が高かった選手と言っていいのではないだろうか。

 ここに出場試合数(出場時間)が最多だったチョン・ソンリョンを加え、今季MVPのトップ5とした。