2020.11.14

フロンターレの優勝が秒読み段階の今、
J1で注目すべき意外なポイント

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

 47都道府県の代表に加え、アマチュアシードの1チームが出場するのは例年どおりだが、Jクラブに関してはリーグ戦の消化を優先し、ほとんどが天皇杯には出場しない(させない)。わずかな例外として出場できるのは、J2、J3の各優勝クラブと、J1の上位2クラブだけである。

 すなわち、日本の最高峰リーグであるJ1に所属するクラブと言えども、今季天皇杯に出場するためには、リーグ戦で2位以内に入らなければならない。今季J1の2位争いは、例年とは比べ物にならないほど重要な意味を持っているのである。

 しかも、2位以内に入って出場権さえ獲得できれば、天皇杯の大会規模が縮小されている分、頂点までの道のりはかなり短く、タイトル獲得の可能性は大きく膨らむ。

 現在、3回戦まで終えている天皇杯は、アマチュアの8チームが勝ち上がっており、残る4、5回戦を経て、2チームまで絞られる。

 そして、勝ち上がった2チームは準々決勝でJ2優勝クラブ、J3優勝クラブのいずれかと対戦し、それぞれの勝者がベスト4へ進出。準決勝では、いわば"スーパーシード"として登場してくるJ1の上位2クラブのいずれかと対戦し、勝者が決勝へ進むことになっている。

 つまり、J1クラブが天皇杯で優勝するためには、準決勝と決勝だけを戦えばよく、しかも、準決勝の対戦相手は、J2以下のチームである。天皇杯ではジャイアントキリングが珍しくないとはいえ、普通に考えれば、J1勢が圧倒的に有利な大会方式になっていることは間違いない。

 J1では、すでに川崎の優勝決定が秒読み段階。ルヴァンカップにしても決勝が延期になってはいるが(2021年1月4日開催)、タイトルの行方は柏レイソルとFC東京に絞られている。天皇杯がタイトル獲得のラストチャンスとなる他のクラブにとって、J1で2位以内に入れるか否かは、相当に大きな違いがありそうだ。