遠藤保仁だけじゃない。
現役続行の「黄金世代」たちの今

  • 津金壱郎●文 text by Tsugane Ichiro
  • photo by Nikkan sports/AFLO

 黄金世代のチーム立ち上げ時から、小野とともに主力を張っていたのが高原直泰だ。2002年にJリーグMVP&得点王をダブル受賞し、アルゼンチンやドイツなど海外リーグでも活躍したが、J1では清水エスパルスに所属した2012年が最後で、J1通算は214試合78得点。

 現在は2016年から自身の立ち上げた沖縄SVでプレーし、沖縄県3部、同1部を経て、今季から九州サッカーリーグを戦う。新型コロナ禍で中止になる試合も多いなか、リーグ戦3試合にスタメン出場して5得点と気を吐いている。

 高原と1999年ワールドユースで2トップを組み、準決勝のウルグアイ戦で決勝ゴールを決めた永井雄一郎も、まだ現役だ。浦和レッズからカールスルーエを経て、2009年から3シーズンは清水でプレーし、J1通算289試合で52得点をあげた。2012年からはJ2の横浜FCやザスパクサツ群馬などを経て、今年はJ1から数えて8部相当の神奈川2部のはやぶさイレブンでプレーを続けている。

◆「40歳の稲本潤一に聞く。カズ超えまでプレーする可能性は?」はこちら>>

 黄金世代で最初にJリーグデビューを飾った稲本潤一は、昨シーズンからJ3のSC相模原に所属している。1997年に当時最年少記録となる17歳6カ月でJリーグ初出場してから、札幌での2018年までJ1通算225試合19得点。今季は第13節のカマタマーレ讃岐戦でスタメン出場したものの、プレータイムは45分間にとどまっている。

 ほかの1999年ワールドユースメンバーを見てみると、小笠原満男(J1通算525試合69得点)、中田浩二(J1通算266試合33得点)、手島和希(J1通算129試合2得点)、辻本茂輝(J1通算34試合1得点)、石川竜也(J1通算161試合4得点)、加地亮(J1通算300試合3得点)、酒井友之(J1通算213試合11得点)、高田保則(J1通算33試合3得点)、播戸竜二(J1通算325試合87得点)、氏家英行(J1通算9試合1得点)などはすでに現役を退き、現在多くは後進の指導にあたっている。

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