「サッカー界の田澤」に見る、田澤ルール撤廃の必然性 (4ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 伊藤と同じ中京大中京高出身の宮市は、高校3年だった2010年12月にアーセナルと契約を結び、翌2011年2月に期限付き移籍先のフェイエノールト(オランダ)でデビュー。次々にゴールやアシストを記録する鮮烈なスタートを切ったが、その後は度重なるヒザのケガに見舞われ、思うようなプレーができずにいる。

 今なおヨーロッパで奮闘を続ける宮市だが、いずれはJリーグでプレーすることがあるかもしれない。

 もちろん、サッカーの場合、FIFA(国際サッカー連盟)が定める移籍ルールに基づき、世界各国のリーグが運営されるため、野球とは事情が異なる。両者を一概に比較することはできない。

 だとしても、選手のプレー機会を不可解なルールで制限してしまうことは、誰の得になるものでもない。まして、それがレベルの高い舞台で実績を残した選手となれば、なおさらだ。

 サッカーの例を見るまでもなく、不要なルールはないほうがいい。

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