2020.09.04

Jリーグ月間MVPを独自選考。オルンガに競り負けたFWが新天地で開花!

  • photo by Kishiku Torao

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松尾佑介から目が離せない

小宮良之氏(スポーツライター)

1位 松尾佑介(横浜FC)
2位 ディエゴ・オリヴェイラ(FC東京)
3位 三笘薫(川崎フロンターレ)
4位 ランゲラック(名古屋グランパス)
5位 坂元達裕(セレッソ大阪)

 松尾佑介は昇格組、横浜FCの3連勝の立役者となっている。

 10節には、湘南ベルマーレ戦で裏に抜け出すと、スピードでディフェンス全員を置き去りにし、GKも外し、楽々とゴールを決めた。また、右からのクロスを呼び込むと、完璧なコントロールから左足でニア上を撃ち抜いている。

 スピードと技術の融合は顕著だが、なによりタイミングの取り方が傑出。11節には、鹿島を相手に違いを見せている。左サイドでふたりを引きつけ、チャンスメイクし、混戦からゴールが決まった。

 12節、清水戦では相手DFを誘い込んでからトップスピードで抜き去り、自然体で足を振り、ゴールネットを揺らした。13節も、堅牢なC大阪に一撃を浴びせ、孤軍奮闘。そのプレーには力みがない。代表や海外移籍は秒読みだろう。

 ディエゴ・オリヴェイラは8月、先発出場した試合は負けなしで、「東京の戦術」と言える。ゴールだけではなく、ゲームをつくって、試合を動かしている。左サイドを中心にテンポを出し、それは昨シーズン前半、久保建英がしていた役割に近い。レアンドロとの相性もよく、FC東京の巻き返しを支えている。

 ちなみに8月はブラジル人FWの活躍が目立った。エヴェラウド(鹿島)、レオナルド(浦和)、マルコス・ジュニオール、ジュニオール・サントス(横浜FM)、ブルーノ・メンデス(C大阪)は、いずれも月間トップ5に入れて遜色はない。

 ランゲラックは、名古屋の1-0の勝利の方程式の象徴と言える。12節の川崎戦でも、山根視来の決定機をファインセーブするなど、完封に貢献した。終了間際の、ミドルをしっかりと大きくはじくパンチなど、基本技術の質が高い。バックラインと連携したゴールキーピングも秀抜。個人的には、昨シーズンのJリーグベストGK。13節札幌戦のPKストップも貴重で、ここ4試合でわずか1失点だった。

 三笘薫は交代の切り札として、川崎の首位独走に寄与。前を向いてボールを持つと、止められない。10節札幌戦、単純にボールを呼び込み、叩くという技術で2得点。

 11節、首位攻防のC大阪戦では、途中出場するとドリブルで引き裂いた。自ら裏にボールを出し、リターンを受けると、GKの逆を突くような一撃でゴール。その後、相手DFをひれ伏させるようなドリブルからのクロスのアシストは、格の違いを示していた。

 坂元達裕は、右サイドで存在感。クロスだけでなく、中に切り込んでシュートも打てる。ミゲル・アンヘル・ロティーナ監督が率いる守りが安定したチームで、それぞれの選手の役割が明確ななか、攻撃センスが開花している。

 また、柏のオルンガはチームが負け越したことで外したが、7月に続いて月間MVP候補のひとりである。