久保建英世代の新ヒーローが爆誕か。アフター2000年生まれが次々台頭 (2ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • photo by Getty Images

 その後、広島は青山敏弘のピンポイントクロスをドウグラス・ヴィエイラが合わせて追加点を奪取。今度はオーバー30コンビが貫禄を示した格好だ。若手とベテランの力ががっちりとかみ合い、2−0と快勝を収めた広島が、目論見どおりに悪い流れを断ち切ることに成功している。

 際立ったのは、やはり若い力だ。すでに昨季からレギュラーの座を掴み、日本代表の経験もある森島の活躍には大きな驚きはない。とりわけ目についたのは、やはり東のパフォーマンスだ。

 組み立てに関わりチャンスを演出するだけでなく、自らもゴール前に顔を出し、決定的なシュートを放った。両チーム最多となる5本のシュートを放ちながら無得点に終わったのは反省材料ながら、危険なエリアへ侵入し、相手に脅威を与えていたのは事実だろう。

 後半の立ち上がりにはハーフウェイライン付近でボールを奪い、間髪入れずにロングシュートを放つ。前に出ていた相手GKの頭上を越すシュートはポストに嫌われたが、この大胆不敵なシュートからも、この選手のポテンシャルがうかがえた。

 東は7月28日に20歳となったばかり。日本屈指のアカデミーを持ち、コンスタントにタレントを輩出する育成クラブの広島にとっては、期待どおりの有望株の台頭と言えるだろう。

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 もっとも、今季は広島以外でも、2000年生まれ以降の選手たちが次々に出場機会を得ている。

 ベガルタ仙台ではユースから昇格1年目の小畑裕馬(18歳)がGKのポジションを掴み取り、鹿島アントラーズでは高卒ルーキーの染野唯月(18歳)が出番を増やしている。横浜FCの斉藤光毅(18歳)、湘南ベルマーレの鈴木冬一(20歳)は完全にレギュラーの座をものにし、清水エスパルスでは梅田透吾(20歳)が守護神の座を確保した。

 ほかにも名古屋の成瀬竣平(19歳)、セレッソ大阪の瀬古歩夢(20歳)、サガン鳥栖では本田風智(19歳)、松岡大起(19歳)、石井快征(20歳)のトリオがチームに欠かせない存在となっている。

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