2020.07.20

久保建英世代が躍動。福田正博は斉藤光毅らの成長に希望の光を見た

  • text by Tsugane Ichiro
  • photo by Getty Images

 私は同学年にカズ(三浦知良)がいただけに、斉藤の思いがわかる気がする。同じポジションにいる世代トップの選手を認めながらも、そこに追いつき、追い越したい思いを抱くのは当たり前のこと。それがなければプロ選手としての成長は望めないし、そういう感情をいい方向で表現できた時、選手は高い次元に引き上げられるのだ。

 斉藤のプレーをJリーグで見られる時間は、もうそれほど多くないのかもしれない。彼の年齢や能力を考えれば、すでにヨーロッパからオファーが届いていても不思議ではないからだ。それだけに、斉藤がJリーグでプレーする時間でどこまで成長するかを、しっかり見届けたいと思っている。

 久保世代で言えば、MF松岡大起(サガン鳥栖)や、MF西川潤(セレッソ大阪)などもいる。松岡は開幕から全試合でスタメン出場をしているものの、斉藤に比べるとインパクトは弱い。西川はまだ出場機会を得られていない。

 鹿島のFW染野唯月は、2年前の高校サッカー選手権で2年生ながらすごい活躍をし、今季から鹿島に入団した。再開後の札幌戦、浦和レッズ戦と2戦連続して先発出場し、まだ目立つ活躍はできていないものの、高卒ルーキーとしては及第点。ザーゴ監督から期待されているなかで、しばらくはチャンスがつづくだろう。

 ところで、こうしてJリーグで10代後半の選手たちの名前を取り上げられることに、うれしさがある。

 世界では、10代後半の選手たちが各クラブでどんどん活躍している。しかしこれまでの日本は、この年代ではなかなか試合に出場できず、五輪チーム世代の22、23歳くらいになってようやく頭角を現すというケースが多かった。

 それが、今回久保世代が数多く台頭してきたことで、Jリーグもようやく世界のスタンダードに近づいてきている。もちろん、10代で「起用されているだけ」では、まだまだ足りない。チームのなかで誰が見ても明らかな存在感を示せる選手が増えることを期待したい。