不屈のFWワシントン。プロ復帰は
無理と言われても心臓疾患を克服した
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「この心臓は切っても切り離せない私の一部だ。もちろん病気などないにこしたことはない。しかし、そのおかげで私は強くなれた。『手術をしてプロに復帰した者はいない』と言われた時、私は精神的にも身体的にも強くなろうと決めた。絶対にあきらめたくなかった」
ワシントンは1993年、18歳の時にカシアス・ド・スルのトップチームでプロとしてプレーを始め、いきなり45試合で59ゴール(3シーズンで)という好成績を叩き出す。ゴール数が試合数よりも多い効率のいい選手に、ポルト・アレグレの名門インテルナシオナルが興味を持ち、契約を交わした。
しかし、移籍してからのワシントンはケガが多く、おまけに糖尿病が見つかり、インスリンと薬を定期的に摂取する必要があった。ワシントンは数ゴールを残して、ピッチから消えてしまう。翌年はサンパウロから100キロ離れたカンピナスの小さなチーム、ポンチ・プレタに売られたが、ここでも調子は上がらず、すぐにより小さなパラナへと移籍した。
この頃のワシントンはスランプに陥っていた。2年前のゴールゲッターの面影はなく、ブラジル中が1998年のフランスW杯に盛り上がる中、ワシントンは自分のチームを見つけられずにいた。この頃のことをワシントン自身はこう語っている。
「実際、私自身も何が起こったのかは説明できないでいた。3年間ほど、私は私ではなかった気がする」
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