【THIS IS MY CLUB】25年以上フロンターレと歩むGMが思う「忘れてはいけないこと」 (5ページ目)
――振り返ったとき、いちばんうれしかったのは、やはり......?
「(17年の)初めてのJ1優勝になりますよね。そこを目指してずっとやってきましたから。感情を爆発させることはなかったですけど、これまでのいろいろなことが思い浮かびましたね。ピッチレベルに降りていって、憲剛と会った時には、さすがにグッと来るものがありましたから」
――フロンターレと言えば、ホームゲーム時のイベントをはじめ、企画力もクラブの特徴の一つです。ただ、そこには強化本部の理解もなければ実現しないように思います。
「これも01年が大きな分岐点になっていると思います。J2に降格して集客が、前年の半分近くに落ち込んだんですよね。事業部のほうからは、前々から地域のイベントやクラブの企画に選手を参加させたいとの要望があったのですが、現場としては、やはり、待ってくださいという時もあった。でも、この時にチームとしても協力しよう、やってみようという話になったんです。
選手のなかには、ピッチで結果を出せばいいと考える人もいるかもしれない。でも、そのスタジアムがガラガラなよりも、少しでも多くのファン・サポーターがいる前でプレーしたほうが喜びは大きいですよね。だから、選手たちにも協力してほしいと。結果的に選手たちのキャリアに跳ね返ってくるものでもありますから。宏樹や憲剛が積極的に協力してきてくれたので、今ではそれも積み上がってきていることの一つになっていると思います」
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